管理会社担当者は何物件くらい担当しているのだろうか。

 ご自分のマンションの管理会社担当者(フロント)さんって、一体、何物件くらい担当しているんだろう。って思ったことないですか。ご自分のマンションの担当者さんの仕事に満足しているなら、あまりそんなことは聞きませんよね。だって、何物件担当していようが、自分たちのマンションがうまく運営されていれば、それでよいので。
 やはり、管理会社担当者さんと若干トラブったり、仕事ぶりに不満があったりすると、「この方って、よほど忙しいのかな」って思ってしまいます。もちろん管理組合は顧客ですから、そんな担当者の心配をする必要は無く、ご自分のマンションの運営をしっかりやってくれてればいいのですが、そこは人間ですから、親しくなったりしてくると、つい心配しちゃいますよね。

 管理会社担当者の担当物件数は、私の経験と感覚からすると、どの会社も10~20の間くらいであると思っているのですが、正確なデータはありません。日本のほとんどの管理会社が所属しているマンション管理業協会の協会員一覧のデータやマンション管理新聞の管理会社順位表などから計算してみたのですが、計算方式が分りませんでした。管理会社の管理している組合数と管理会社の管理業務主任者の数は発表になっています。すべての管理業務主任者が担当業務(フロント業務)ではないでしょうが、仮に管理組合数を管理業務主任者の数で割ってみました。
 すると上位10社の平均担当物件数は5.5物件となりました。この上位10社の社員は、私もよく知っている方たちもいますので、実際に5.5物件ということはありません。また上位100位~109位の管理会社で計算してみると、平均担当物件数は9.46となりました。たしかに大手管理会社より中規模管理会社のほうが担当物件数が増えますが、実際には9.46以上はあるでしょう。
 しかし上位10社の中でも、12という数字もあります。
 管理組合数を管理業務主任者数で割った場合、3.4物件という数字のS社は、実際に私の知っている限り、一人10物件ほどです。つまり管理業務主任者でも現場ではなく、内勤の方も多いということでしょうね。それに担当(フロント)は管理業務主任者でなくてもこなせますので、全員が有資格者とは限りませんので。

 また5月のマンション管理新聞にて堂々1位の管理会社(組合数と業務主任者からの計算割合は8物件くらいになる)の社員は、私の知っている限り、10~20物件を担当しており、過去に25物件くらいの方もいました。
 例えば、25物件を一人でこなすのは絶対に不可能。そのため25物件すべてが、毎月理事会を開催するわけではなく、2~3か月に1回とか。つまり、そのような物件をうまくとりまぜて担当しているのでしょう。だって25物件担当して、毎月理事会があれば、ほぼ毎日という計算になり、その準備と資料整理、抱えている懸案の処理など間に合うはずはありません。

 私の個人的な印象【感想ともいえる)では、20年前より10年前、そして現在と委託管理料は、決して高くなっていない。むしろ大手管理会社が、かなり費用を落としてきています。そのため、中小はそれに勝つため、より値引き競争が起こっています。その中で、ここ数年の大手管理会社S社の委託管理物件の解約(管理会社から解約申し出)は大きな事件でした。
 つまり、マンション管理業協会は、かなり労働環境が悪化しているということだと思う。
 とくに、この業界に長くいると、よく同じ担当者に別の会社で出会います。同じ管理業務主任者が、この業界をくるくる回っている感じです。
 どの管理会社も、担当物件を一桁にできるよう、労働環境を整えていただければと思います。

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