木枯らしの季節。イメージ的に枯れ葉が舞う季節です。マンション管理業に携わる者として最初に頭に浮かぶのは「管理員さんたち、掃除大変だなあ」というイメージです。
私は常々、どうしてマンションの敷地にはたくさん植栽が植えてあるのかなあ、と思っています。もちろん緑のある町は素敵ですよね。人として自然のものを愛でたいし、まして酸素を作ってくれる緑は人間に必要。それは分かるけど、だったら、皆さんで管理してほしいなあ。マンションを建てる分譲会社は、そこまで崇高な理想があって緑を植えるのではなく、素敵にみせるためや、癒される雰囲気の中で暮らしたい人間のために、価値を高めるために建築していると思う。
もちろん条例などで公開空地をもうけて、そこに緑を植えなくてはならないケースもある。それはお上の意向。
どのマンションでも植栽計画があり(というか当初はある)、それにそって緑とともに暮らしていくのだけれど、実際に住みだすと、その緑の管理は、管理会社にまかせてしまう。それは委託契約料を払っているのだから当たり前といえば当たり前だが、結果的には管理員さんが一人で管理していくことが多い。
そのため年間に3回ほど管理会社は植栽業者を派遣するのが普通。年に2回の除草や低木剪定、施肥などをおこない12月~2月くらいに高木剪定を行う。12月~1月という寒い時期に行うのは、高木の成長がとまっているから。つまり眠っている間に剪定する。だれも管理員さんが毎日毎日、落ち葉を掃いているのを、あまり気に留めない。
この仕事、管理員さんの仕事の中で、かなり大変な仕事だと思います。掃いても掃いても落ちてくるから。
なるべく早い段階で剪定してあげれば、これほど落ち葉は落ちない。生き物だから、切る時期というのがあるのは分かるけど、管理員さんの苦労を前提に剪定予定をたててほしいと思う。
ちなみにマンションの各種定期点検や業務の中で、もっとも費用のかかるものの一つは間違いなく除草や剪定。ポンプやエレベータ、駐車場の点検だって必ず必要で、結構な費用がかかる。でも植栽ほどではないはず。やはり生き物を相手にする仕事は費用がかかる。成長していくものを相手にするのだから当然だけれど。