管理会社のコールセンターについて

 管理会社と委託契約を締結している管理組合は、管理会社が緊急時の電話受付としてコールセンターを設置していることが多い。これは委託契約費用の内訳として出ていることが多い。費用は意外に高くないはずだ。

 このコールセンター、24時間受付となっていることが普通で、管理会社の通常営業時間外や休日、祭日の緊急時の連絡窓口となっている。
 理事会の役員などは、フロント担当者の携帯番号を知っている人も多くいるが、やはり休日に連絡するのは、気が引けるものだ。フロント担当者が常に忙しい仕事だということをどの役員も知っているからだ。

 このコールセンター、まず電話受付をして、一次対応が必要かどうか判断する。この一次対応に費用がかかるか、かからないかは契約内容によるし、問題が専有部に起因するか共用部分なのかどうかにも有償、無償かが変わってくる。しかし、実際に問題が起こっている当事者たちには、この問題が専有部か共用部なのかは分からないことが多い。これはプロでないと判断できないことが多い。「どこかから異音がする」と言われても、原因が専有部か共用部かは分からない。結果、専門業者を派遣して、調査した結果、専有部か共用部起因かが分かる。そのため、連絡をした居住者は、コールセンターの受付にイライラしてしまうことが多い。

 コールセンターは機械警備とは違う。よく委託契約書の内容を見てみると、機械警備という項目があり、これは警備会社の業務を指す。マンションで火災警報やガス漏れ警報、駐車場異常や貯水槽の満水異常などが発令したときに30分ほどで現地に駆けつけてくれる。いわゆる、アルソック、セコム、全日警、セントラルなどが有名どころだ。これらを機械警備という。これらの機械警備とコールセンターは違う。

 しかし、このコールセンターだが、2つのバージョンがあると思ったほうがよい。表現が悪いが、要するに管理会社の自前のセンターであるのかどうか。コールセンターといっても外注業務で、どこか第三者のサービスに出していることも多い。
 このあたり、大手の管理会社は自前のコールセンターを持っている。そうすると、これらのコールセンターは機械警備とかぶってくることが多い。つまり警報が発令した場合、警備会社とコールセンターに、ほぼ同時に警報が行く仕組みをとっていることが多い。これが外注の場合は、機械警備とは関係なく、居住者の通報のみを受け付けるという形だ。

 管理会社変更の際に、コールセンター業務や緊急対応受付などの項目が契約内訳に入っていることがほとんどだが、これらが自前であるのか外注であるのかは、かなり対応が違うと思われる。必ずしも自前センターが質が高いとは言わないが、やはり外注コールセンターの場合は、いろんな管理会社を掛け持ちで行っていることも多く、そこまでの専門家の対応とはいかないと思われる。

 そのあたりは費用にも現れてくるので、よくよく検討したほうがよいと思われる。

 ※同投稿は、Gerd AltmannによるPixabayからの画像を使用している。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。必須項目には印がついています *

CAPTCHA