キュービクル点検について 2

昨日のブログの続きです。キュービクルと呼ばれる受変電設備があるという話。
少し専門的な言い方をすると、マンションの共用部で使用する電気設備のうち高圧受電設備(600V超)と10kW以上の自家用発電設備は、「自家用電気工作物」と呼ばれており(電気事業法)、これは多くの場合、電力会社が管理する借室電気室と併用して設置されています。
 専有部の電気は借室電気室から各戸へ、共用部の電気は自家用電気工作物(キュービクル)から共用部各所へ電気が送られています。
 ですからキュービクルの点検時に停電するのは共用部へ配電されている電気なのですが、どうしても室内に影響があります。
 テレビが見れなくなるのは共用部にブースターを設置しているから。インターネットが停止するのは、共用部にネット設備を設置しているケース(VDSLというタイプなど)、給水がストップするのは、給水ポンプや増圧ポンプが共用部電源によって稼働しているからです。もちろん直結給水システムの場合は給水はとまりません。オートロックや駐車場、エレベータが停止するのは説明は必要ないですよね。

 キュービクル点検における停電時に注意していただきたいことを2つほど。
 駐車場とエレベータの使用です。どちらも利用者が使用している最中に電源を落としてしまうと大変なことになりますよね。そのため、必ず利用者がいない状態を確認して電源を落とすことです。そう考えると、この点検、業者さんまかせには、できないです。とくにエレベータは、いつだれが、どこで昇降ボタンを押すか分からないので、先にエレベータを停止させておく必要もあります。エレベータの停止キーは、普通は管理員室で保管されていることが多いと思いますが、停止方法を知っている人はだれか。管理員さんにまかせるのか。停止の場合は、エレベータ会社や警備会社に連絡を入れる必要もあるでしょう。いきない電源を落とすと、遠隔監視しているエレベータ会社は、必ず管理者に連絡をしてきますので(遠隔監視をしていないマンションも多々あります)。駐車場にも人を配置しなければなりません。 
 この点検、一人じゃ絶対にできません。理事会が中心になって協力すべきだと思います。

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